フィルムからデジタルへの変遷、そしてAIと共生する写真の世界

本日6月1日は「写真の日」。日本写真協会が1951年に制定した記念日です。写真の歴史や文化を振り返る良い機会ですね。

偶然ですが(本当に)、『フォトスタジオ リバーシ』のオープン記念日でもあります。2011年、東日本大震災後の輪番停電など混乱のなかで準備を進め、被災者のボランティア撮影やイベント撮影のチャリティ実施など、写真で社会に貢献するという意識を新たにした船出でした。

その後、デジタルフォトの普及、スマホやAIの出現と、写真を取り巻く環境は激変しています。

 

フィルムからデジタルへの変遷と社会の変化

写真の歴史は、フィルムの発明と共に始まりました。19世紀後半から20世紀にかけて、フィルムカメラは写真撮影の主流となり、人々の暮らしや社会を記録する重要な役割を担ってきました。

しかし、1990年代に入ると、デジタルカメラの登場により、写真の世界は大きく変化しました。デジタルカメラはフィルムカメラよりも手軽で扱いやすく、撮影した画像をすぐに確認できるという利点がありました。

その結果、写真撮影がより身近なものとなり、多くの人が気軽に写真を撮り、SNSなどで共有するようになりました。また、デジタル技術の発展により、写真の編集や加工も容易になり、表現の幅が広がりました。

フィルムからデジタルへの移行は、単なる技術革新ではなく、写真を取り巻く(あるいは写真以外のあらゆる)社会全体を大きく変えた出来事と言えるでしょう。

 

デジタルフォトの出現によってミニラボやストックフォトなど、淘汰の波に呑まれたビジネスモデルも多く存在しますが、一方で制作のコストダウンによりフォトビジネスへの参入障壁が下がり、数多のビジネスチャンスが生まれたのも事実です。

 

AIとフォトグラファーとの共生

近年、AI技術は目覚ましい進化を遂げており、写真の世界にも大きな影響を与え始めています。AIは、画像認識や自動編集などの機能を持ち、フォトグラファーの作業を効率化したり、新たな表現の可能性を拓いたりしています。

例えば、AIは人物の顔や風景を自動的に認識し、最適な露出や構図を提案することができます。また、AIを使って、写真の色調や質感などを自動的に調整したり、合成写真を作成したりすることもできます。

このように、AIはフォトグラファーの強力なツールとなりつつあります。しかし、AIが人間の創造性を代替するものではありません。AIはあくまでもツールであり、フォトグラファーはAIを活用しながら、自身の感性や技術を生かした作品を生み出すことが重要です。

今後は、AIとフォトグラファーが共生し、互いの強みを活かしながら、より創造的な写真作品を生み出す時代が到来するでしょう。

 

AIによる仕事奪取の可能性

AI技術の進化は、写真業界にも大きな影響を与えています。AIは、画像認識、自動編集、自動生成など、様々な機能を持ち、フォトグラファーの仕事の一部を代替する可能性があります。

例えば、AIは以下のような作業を自動化することができます。

  • 画像の整理・分類: AIは、人物、風景、建物などの被写体を自動的に認識し、画像を整理・分類することができます。
  • 露出・構図の調整: AIは、写真の露出や構図を自動的に調整し、より見栄えの良い写真に仕上げることができます。
  • 画像編集: AIは、写真のノイズ除去、色調補正、合成写真作成などを自動的に行うことができます。

これらの作業は、従来フォトグラファーが行ってきたものです。AIによってこれらの作業が自動化されると、フォトグラファーの仕事が減ってしまう可能性があります。

さらに、AIは、以下のような新しい可能性も拓いています。

  • 自動撮影: AIは、指定された条件に合わせて自動的に写真を撮影することができます。例えば、人物の表情や動きを自動的に認識し、最適なタイミングで撮影するような機能です。
  • 自動生成: AIは、人間の入力なしに、写真や動画を自動的に生成することができます。例えば、風景写真や人物写真などを、AIが独自に生成するような機能です。

これらの機能が発展すれば、フォトグラファーの役割が大きく変化する可能性があります。

 

フォトグラファーの対応策

AIによる仕事奪取の可能性がある中で、フォトグラファーはどのように対応していくべきでしょうか。

以下は、フォトグラファーが生き残るためのいくつかの戦略です。

AIをツールとして活用する

AIは、フォトグラファーの仕事を効率化したり、新たな表現の可能性を拓いたりするツールとして活用することができます。AIを上手に活用することで、より質の高い仕事を提供できるようになります。

専門性を高める

AIには人間の創造性を代替することはできません。フォトグラファーはAIでは代替できない専門性を磨き、差別化を図ることが重要です。例えば、特定のジャンルに特化したり、独特な表現スタイルを磨いたりすることで、AIには真似できない価値を提供することができます。

人間関係を築く

写真は単なる技術や製品ではなく、人と人とのコミュニケーションツールでもあります。フォトグラファーはクライアントや関係者との良好な人間関係を築き、信頼を得ることが重要です。人間関係を通じて、AIでは代替できない価値を提供することができます。

新しいビジネスモデルを模索する

AIの出現によって、写真業界のビジネスモデルは大きく変化する可能性があります。フォトグラファーは、新しいビジネスモデルを模索し、変化に適応することが重要です。例えば、オンラインサービスやサブスクリプションモデルなどを活用することで、新たな収益源を確保することができます。

 

変化を受け入れ、乗り越えていく

AIとフォトグラファーは共生していく必要があります。AIはフォトグラファーの仕事を効率化し、新たな表現の可能性を拓くツールとして活用することができます。一方で、フォトグラファーはAIでは代替できない専門性を磨き、土台となる豊かな人間関係を築き、新しいビジネスモデルを模索することで、生き残っていく必要があります。

AIとフォトグラファーの共生によって、写真業界はさらに発展していく可能性があります。フォトグラファーは変化を恐れずに、積極的に新しい技術やビジネスモデルを取り入れることが重要です。

 

 

シンプルに写真を楽しむコツ

思いがけず難しい話に及んでしまいましたが、写真は本来楽しむべきものです。

写真を楽しむためには、皆さんも既にご承知のとおりですが、高価なカメラやレンズを持っている必要はありません。むしろ、大切なのは、日常の中で写真を楽しむ心構えです。

以下は、シンプルに写真を楽しむコツです。

常にカメラを持ち歩く

いつでも写真を撮れるように、カメラを常に持ち歩きましょう。スマートフォンでも構いません。

写真愛好家でなくても、みなさん写真を身近に楽しんでいる。それはデジタルフォトの功績だと思っています。

日常の美しさを見つける

普段何気なく見ている風景にも、美しい瞬間が隠されています。自分の目に映る美しさを残すことこそが写真の楽しみであると思います。意識的に周りを観察し、写真に撮りましょう。

SNSで共有する

撮影した写真は、SNSで共有して、多くの人と楽しみましょう。写真を通したコミュニケーションは、日々の生活を豊かなものにしています。

 

写真を楽しむためには、特別な技術や知識は必要ありません。まずは、気軽にカメラを手に取って、日常の風景を写真に収めてみましょう。きっと、新しい発見や感動があるはずです。

「写真の日」をきっかけに、改めて写真の魅力に触れ、自分なりの写真表現を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

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投稿者プロフィール

今井 賢司
今井 賢司プロモーションオフィス リバーシ 代表
フォトグラファー(フォトマスターEX)・ビデオグラファー・終活カウンセラー1級

立教大学卒業後広告代理店・リゾート勤務を経て2008年独立
宣材写真・ビジネスプロフィール写真・婚活写真など日常的な人物写真のスタジオワークをメインに活躍中 ミスコン・ミセスジャパン、ダンス・音楽イベントなどの公式撮影、各種オーディションの撮影経験豊富

会社勤めの経験も豊富。就活のアドバイスやビジネス向けのパーソナルブランディング、映像・写真・WEBを活用した視覚的な広告・営業戦略が得意です。出張撮影、映像制作、ホームページ制作おまかせください

終活カウンセラーとして「終活サポート ワンモア」を主宰。異業種提携による終活のお手伝いの傍ら終活講座やカルチャー教室などミドル~シニア世代向けのイベントを企画開催しています

日光国際音楽祭® 公式カメラマン
ミセスジャパン2020栃木選考会公式フォトグラファーほか
終活サポート ワンモア主宰
終活カウンセラー1級
エンディングノートセミナー講師養成講座修了(終活カウンセラー協会®)