“はじめて”に応えるまなざし──オーディション写真撮影の現場から
今回ご紹介するのは、「はじめてのオーディション」に挑んだ4人の撮影記録です。
不安や緊張、戸惑いもあるなかで、少しでも安心して臨んでもらえるよう、服装や姿勢のアドバイスからポージング、写真のセレクトまで丁寧にサポートしています。
当然ですが、見せ方や似合う角度は人それぞれ。撮り方も違ってきます。その違いが撮影のなかで個性となって現れます。
撮影者に求められるのは、そうした“らしさ”を瞬時に見極め、自然な中にも魅力が伝わる写真を引き出すこと──そんな想いでシャッターを切っています。
大人びた表情、スタイル…瞬時に見抜いて臨機応変に
笑顔や自然な表情も華があって素敵でしたが、大人びた表情もキリッとして品があり、存在感が光る印象でした。指もすらっとして綺麗で、演出のし甲斐があります。
身体の使い方、見せ方など細部にわたりレクチャーしましたが、器用に応えてくれました。身体は柔らかい印象で、これも大切な要素です。
全身は脚を長くみせるためにローアングルで撮影することが多いのですが、彼女の場合はローアングルよりも真横が合っているようで、こういった違いもモデルさんの個性です。撮影者にはモデルの個性を瞬時に見抜いて、臨機応変に対応する力が求められます。
ポージング、写真の見せ方、写真のセレクトまで寄り添ってサポート
キッズのオーディション写真。服装の選び方から基本姿勢、ポージング、写真の見せ方、写真のセレクトまで寄り添ってサポートしています。
ヒップホップをしているとのことで、体幹がしっかりしていました。体幹が強いとバリエーションを展開しやすく、表現の可能性が拡がります。また、ポージングも教えたとおり上手に再現、柔軟で素直なこころと勘の良さもこの世界では大きな武器になると思います。
あどけない表情と個性を感じる男っぽさとが共存して、そのバランスが魅力を形成していると思います。
セレクトは撮影者も珍しく迷いましたが、個性や存在感を重視しました。今後の活躍が楽しみです。
正統派オーディション写真
真正面?裸足?と思われるかもしれませんが、これが正統派のオーディション写真です。個性重視の傾向があって、近年のオーディション写真の規程は緩やかで自由度の高いものになっていますが、特にモデルオーディションではこのスタイルも依然として多く見られます。
真正面からの、演出の効かない人物写真は撮影者にとっても難題のひとつ。余談ですが、私は撮影者を募集する際、証明写真を撮ってもらうことがあります。表情や演出に頼れない証明写真をどう撮るかを見れば、その人の人物写真への熱意や力量が大体わかるからです。
本題に戻ると、基本姿勢や表情といったベースをしっかり確認しながら、撮影の中で少しずつ答え合わせをしていく──そんなアプローチで進めました。
手脚の美しさや健やかさに加え、時折見せる大人びた表情にもフォーカス。あどけない素顔とどちらが「良い」かではなく、どちらに個性や存在感が際立つか。それを見極め、撮影もセレクトもロジカルに進めています。
オーソドックスなオーディション写真
こちらもオーソドックスなオーディション写真。
オーディション写真の撮影は仕草をつけて撮影することが多いですが、過剰に動きをつけるのは望ましくありません。モデルの素材感や素顔がわかるような撮影が大前提です。モデルさんの意向もあり、オーソドックスなポージングをメインに撮影しました。撮影者にご一任でも、服装をみてやはりそのように判断したと思います。
オーソドックスに撮影すると言っても、無演出で撮影するわけではありません。自然にみえる佇まいの中でより美しくみえるよう、立ち方から手の組み方、表情のつくりかたまで細かくアドバイスします。
品のある明るい表情のなかに堂々とした雰囲気が感じられ、華のあるプロフィール写真に仕上がっていると思います。
【近況】リビングカルチャー スマホで写真教室を開催しました
リビングとちぎ様のご協力で『【リビングカルチャー】スマホで写真教室 ~写真が変わると世界が変わる~』(90分☓全2回)を開催しました。
初日は座学中心で写真の基礎知識をみっちり学んで頂き、2日目はワークショップ主体で撮影とレタッチを体験しながら、写真表現の基本を身につけて頂きました。
栃木リビング新聞社さんのオフィスがスタジオに早変わり。高価な写真用機材ではなく、身の回りの文具、雑貨、手芸品を活用してのテーブルフォト体験は、皆さん楽しそうに、そして熱心にメモしながら取り組んでいました。
後輩たちに写真のいろはを教えていた若い日を思い出しました。この秋には第二弾、そしてフォローアップ講座もそれぞれ企画準備中です。
スマホやSNSの普及によって、写真を撮る・みせるという行為が手軽で身近なものになっていますが、受講生の皆さんには基本的な知識や技法をマスターすることで自己流の撮影から脱却し、自分らしい写真表現を確立していただきたいと思っています。
私も講座を通して写真の楽しさを再認識し、(写真は愛だな、うんうん)なんて思ったりする今日この頃…なのであります。
【近況】生前遺影の普及啓発が、私たちの終活支援の原点でした
JAこすもす佐野様にて遺影写真撮影会を開催しました。春に開催した『終活フェア2025』での撮影会が満員御礼で、残念ながら抽選漏れだった方に向けてのフォロー開催で、抽選に漏れた方全員からお申し込みを頂くという素晴らしいフォローぶりでした。
この日は直前に逝去した父の葬儀の前日で、仕事も葬儀場で撮影、仕事後も別の葬儀場で打ち合わせというめぐり合わせでしたが、父の遺影写真は既に私にとっての最高傑作を準備してあり、あらためて生前遺影の大切さを感じ、伝えながらの撮影会となりました。
生前遺影は、故人がこの世に確かに生きた証であり、遺されたご家族にとっても心の支えとなる大切な存在です。姿かたちだけではなく、その人が歩んだ歳月、交わした言葉、込められた想い――命の重なりと絆の記憶です。
命のバトンを受け継ぎ、その見えない価値や想いを伝えていくこと――それこそが、私の終活支援の原点です。
投稿者プロフィール
- プロモーションオフィス リバーシ 代表
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フォトグラファー(フォトマスターEX)・ビデオグラファー・終活カウンセラー1級・ITパスポート
立教大学卒業後、広告代理店・リゾート勤務を経て2008年独立
宣材写真・ビジネスプロフィール写真・婚活写真など日常的な人物写真のスタジオワークをメインに活躍中
ミスコン・ミセスジャパン、ダンス・音楽イベントなどの公式撮影、各種オーディションの撮影経験豊富
会社勤めの経験も豊富。就活のアドバイスやビジネス向けのパーソナルブランディング、映像・写真・WEBを活用した視覚的な広告・営業戦略が得意です。出張撮影、映像制作、ホームページ制作おまかせください
終活カウンセラーとして「終活サポート ワンモア」を主宰。異業種提携による終活のお手伝いの傍ら終活講座やカルチャー教室などミドル~シニア世代向けのイベントを企画開催しています
日光国際音楽祭® 公式カメラマン
ミセスジャパン2020栃木選考会公式フォトグラファーほか
終活サポート ワンモア主宰
終活カウンセラー1級
エンディングノートセミナー講師養成講座修了(終活カウンセラー協会®)
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