「コロナ元年」諦めのなかに芽生えた覚悟 ～米津玄師MV「カナリヤ」～
2020年も残すところあと僅かです。今年は「新型コロナ」という疫病に明け暮れる、そんな一年になってしまいました。
終活支援・啓蒙の立場から「人生の終末を見つめ、今をよりよく生きる」といったことを平素お伝えしてきましたが、こうも重く響いたことは今までなかったと思います。それを口にするのをためらうほどに。
一年前の今ごろは、誰もがこのコロナによる混乱など予想せずにいました。ウィズコロナという歓迎せざる新たな時代の幕開けによって、私たちの暮らしは一変してしまいました。
行きたい場所に行けず、会いたい人に会えず、やりたいこともできず。少し前まであった”なんでもない日常”が、遠いものになってしまって、多くのことが失われました。
失って気づくこともありました。これから数年は続くかもしれないこの状況の中で、わたしたちは新たに気づいたことや学んだことを糧に、新しい時代に適応していかなければなりません。
流行り歌のない時代に
昔は流行り歌があって、暮れにはそのメロディーとともに一年を振り返ったものでした。
流行り歌のない時代になって随分経ちますが、「コロナ元年」とも呼ぶべきこの2020年にふさわしい歌があるので、ぜひ一緒に聞いてください。
米津玄師MV 「カナリヤ」
「諦め」のなかに芽生えた「覚悟」
米津玄師さんのミュージックビデオ（以下、MV）は映画のようにストーリーを明確にしてイメージを絞り込んでいくものが多いですね。
はじめ発表された曲を自由に解釈し、そしてMVの解釈によって同じ曲と二度出逢う。そんな風に作り込まれているように感じます。そういえば、東京五輪のために書かれた「パプリカ」は、MVのなかで「原爆の歌」という解釈で再登場しましたね。
「カナリヤ」のMVを制作したのは「万引き家族」「歩いても歩いても」といった作品で知られる映画監督の是枝裕和氏。わずか6分弱の映像が重厚な長編映画のように迫ってきます。
タイトルになっている「カナリヤ」は、毒ガスの検知にも用いられた鳥です。地下鉄サリン事件の頃まで使われていましたね。
この曲ではカナリヤは「緊急事態宣言」を意味していると思われます。カナリヤの黄色は「警告」を意味する色でもありますね。死者にかける白布を連想させるシーンも繰り返され、いずれも死や疫病の暗喩であると思われます。
老紳士と女の子は祖父と孫のようにも見えるし、亡くなった奥さんの若い頃の面影、あるいは輪廻やパラレルワールドのようにも感じられます。船で漕ぎ出した水辺にもなにかそのようなイメージがつきまとう感じ。
この短い映像には死や別れ、畏れや悲しみが詰まっているけれど、一方で何気ない日常と笑顔、希望も感じられます。それは、「諦め」のなかに芽生えた「覚悟」ゆえだと私は思っています。愛することは覚悟を必要とし、愛することで覚悟が定まるのだと。
いまの世相をこんな風に映像化することに、きっとおそれやためらいはあったんじゃないかな。そう思いました。それでも、こんな風に描くことで大切なものを伝えたかったんでしょう。
2020年の大晦日はこの歌を聞きながら、コロナ元年を見送ろうと思っています。そして2021年を覚悟をもって迎えたい、そう思っています。
来年も難しい状況は続きますが、逆境に耐え難局を乗り越え、自ら成長の機会としてまいります。
みなさま、くれぐれもお身体には留意され、よい年をお迎えください。
投稿者プロフィール
- プロモーションオフィス リバーシ 代表
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フォトグラファー（フォトマスターEX）・ビデオグラファー・終活カウンセラー１級
立教大学卒業後広告代理店・リゾート勤務を経て2008年独立
宣材写真・ビジネスプロフィール写真・婚活写真など日常的な人物写真のスタジオワークをメインに活躍中 ミスコン・ミセスジャパン、ダンス・音楽イベントなどの公式撮影、各種オーディションの撮影経験豊富
会社勤めの経験も豊富。就活のアドバイスやビジネス向けのパーソナルブランディング、映像・写真・WEBを活用した視覚的な広告・営業戦略が得意です。出張撮影、映像制作、ホームページ制作おまかせください
終活カウンセラーとして「終活サポート ワンモア」を主宰。異業種提携による終活のお手伝いの傍ら終活講座やカルチャー教室などミドル～シニア世代向けのイベントを企画開催しています
日光国際音楽祭® 公式カメラマン
ミセスジャパン2020栃木選考会公式フォトグラファーほか
終活サポート ワンモア主宰
終活カウンセラー１級
エンディングノートセミナー講師養成講座修了（終活カウンセラー協会®）
